最近は受ける人も多くなってきた『出生前診断』。
しかし、命の選別などといわれて、賛否両論あるまだまだセンシティブなお話です。
私自身が妊娠して出生前診断を受けるか悩んだ妊婦の一人です。
夫婦でのやりとりなど体験談として、同じように出生前診断を受けるかどうか迷っている方の参考になればと思い、
- 出生前診断でわかること
- 種類・費用
- 私の体験
などをまとめていきますね。
その中でも今回は一番最初に検討するであろう出生前診断の中でも『非確定的検査』についてまとめます。
また、友人に遺伝子カウンセラーの子がいたのでその子からのアドバイスも併せて紹介。
私自身は医療従事者ではないので詳しいことは言えないですが、1人の体験談と思って読んでいただけたらと思います。
出生前診断とは
『出生前診断』は赤ちゃんが生まれる前にどんな病気を持っているかなどを調べる検査の事です。
一般的には形態異常や染色体異常などを調べることになります。
事前に調べることで、異常があった場合には赤ちゃんが生まれてくる際に必要な治療が受けられるように準備をするために受ける検査といわれています。
正確には毎回検診で行っている超音波検査なども、赤ちゃんの様子を見ているので出生前診断にあたるというような話を聞きました。
しかし、異常が見つかった方の9割が中絶を選択していることから、この検査自体が『命の選別』につながっていると問題視している人もいるという現状です。
出産に関する内容を取り上げているコウノドリの漫画でも、出生前診断に関する回がありました。
実際に診断を受けた方、受けるか迷っている方が出てきて、読んでいてすごく苦しくなる内容でした。
▼23巻を読んでいただくとこの話が載っています。
出生前診断の種類と費用
調べてみると出生前診断には受けられる時期、費用、その検査でわかることなどが異なる様々な種類がありました。
私の友人に『遺伝子カウンセラー』として働いている子がいます。
その子に相談したときに、おすすめしてくれたガイドラインを読みました。
しっかりと兵庫医大の先生が書かれているもので、各出生前診断の違い(p7)も表になっていてわかりやすいので一読することをおすすめします!
一番最初に出生前診断をするかどうか検討するときには、非確定的検査を検討すると思います。
非確定的検査には、大きく分けてこの3つがありました。
- 胎児超音波精密検査(胎児ドック)
- 母体血清マーカー(クアトロテスト・トリプルマーカー)
- NIPT(新型出生前診断)
費用とその検査でわかることを考慮して夫婦で受けるのか、どの検査を受けるのかを検討して選択していくことになります。
胎児超音波精密検査(胎児ドック)
11~13週で受けられる、超音波検査を使って胎児を普通の検査よりも時間をかけて観察する検査です。
内臓の形や機能をみて、染色体異常の割合を出すものになります。首の裏のむくみ(NT)なども測って測定します。
病院によりますが、費用は1~3万円ほど。確率でしか出ないのでとらえ方の判断が難しいことがデメリットにあります。
母体血清マーカー(クアトロテスト・トリプルマーカー)
受けられる時期は15~17週で、血液検査によって染色体異常や先天的疾患である二分脊椎の確率を算出する検査です。
血清マーカーの中でも下記のという違いがあります。
- トリプルマーカーテスト…血液中の3類の成分(AFP・非抱合型E3・hCG)を測定
- クアトロテスト…4種類の成分(AFP・非抱合型E3・hCG・インヒビンA)を測定
この検査では、ダウン症(21トリソミー)、18トリソミー、開放性神経管欠損症の3つの病気の確率がわかります。
こちらも費用としては1.5~3万円ほど。
クアトロテストは各年齢の平均的(厳密には中央値といいます)な出生確率を、血液検査のデータで補正するため、年齢が高いほど確率が高く出がちです。
また、カウンセラーの友達曰く、結果は確率で出るためどのくらいの数値が出たら羊水検査を受けるかなど事前に話し合っておく必要があるといわれました。
NIPT(新型出生前診断)
NIPTは10週~検査を受けることができ的中率(精度)が99%とこの中でも一番高い検査です。
しかし、正式な機関で受けるには下記の条件を満たしている必要があります。
- 出産予定日の年齢が 35 歳以上の方
- 13 トリソミー、18 トリソミー、21 トリソミーのいずれかをもつ子を妊娠・分娩した経験のある方
- 胎児が 13 トリソミー、18 トリソミー、21 トリソミーのいずれかをもつ可能性の上昇を指摘された場合(超音波検査や母体血清マーカー検査の診断結果などを受けて)
これに当てはまらない場合には、認可を受けていない病院で受けることになります。
費用は、調べられるものが多いほど高いですが、18~25万円程です。
認可を受けていない病院で受ける人も最近増えてきているようです。もし陽性判定が出た場合には羊水検査の費用を負担してくれる病院もあります。
私が出生前診断を検討したときの事
出生前診断を検討したときの事(現在進行形)を妊娠前~妊娠中の今のことを時系列でまとめたいと思います。
妊娠前
妊娠前に先ほども紹介しましたが漫画『コウノドリ』を読んで出生前診断について、なんとなくはわかっていました。
その話を読んだ影響もあって、妊娠前には検査はうけないという気持ちが大きかったです。
不妊治療もしていたのもあったので、妊娠中は検査結果で一喜一憂したりせず何も知らずに楽しく過ごしたいという気持ちもありました。
妊娠してみて
妊娠をしても検査を受けるつもりはありませんでした。
(喜びが勝りすぎて、そんなこと忘れていたという方が正しいですが…笑)
検診で通っていた病院で、希望者には出生前診断の項目もできますというのを目にするまではあまり考えていませんでした。
妊娠後に夫との話し合い
コウノドリを一緒に読んでいた夫にも一応確認したところ、意外にも『検査は受けたほうがいい』という意見でした。
検査を受ける事を勧める理由を聞いてみたところ
- 夫のお父さんが障害を持っていて、家族が今も大変な思いをしていること
- 子供に障害があった場合にはそれらを背負うことは、やりたいことがある私には不幸になる
- 何もないならそれはそれで安心材料を持っていた方がいいと思う
ということでした。
子供に事前に障害があると分かった場合には…という部分が問題です。
後述しますが、遺伝子カウンセリングの予約が取れず受けるかどうかを相談できる人がいなかったため友人を頼りました。
遺伝子カウンセラーの友人からのアドバイス
事情を話して、出生前診断を受けることに関して迷っていることなどを相談しました。
基本的には、妊婦検診を受けているお医者さんに何も言われてなければ年齢も若いし(お互い20代)、赤ちゃんが順調ってことだと思う!
受けるか悩んでいるなら、検査自体の事を知ることはもちろんだけど
- 検査を受けた後自分はどう思うか
- 検査を受けなかったら自分はどう思うか
この二つを分けて考えたらどうかな。
というアドバイスをもらいました。
このアドバイスに沿って考えて
受けたら…何もなければ安心できる部分もあるし万が一のことがあったら向き合って覚悟ができる。
受けなかったら…今いろいろ調べてしまったのもあって出産するまでに不安がある。個人病院での出産予定なので検査を受けていても備えられていたらよかった…って後悔する。
と思ったこともあり、自分の中で整理をつけられたので出生前診断を受けることに決めました。
出生前診断の実際の費用や申し込みの注意点
出生前診断を受けると決めて、SNSで実際に受けた方に話を聞いたりして病院も紹介してもらいました。
私が受けようと思ったのは、『胎児超音波精密検査(胎児ドック)』です。
『胎児超音波精密検査(胎児ドック)』を選んだ理由は、
- 週数が少ないときに受けられるのでもし羊水検査に進むようなことがあっても時間的にゆとりがあったこと
- 血液検査よりも実際に子供をしっかりみてもらえる&自分がじっくり見れるのは嬉しい
この2つです。
妊娠11週~13週に受けられるこの検査は、紹介してもらった病院では検査前に遺伝子カウンセリングが必要でした。
予約をしてみて
いざ予約!と思って9週頃に電話をしました。
超音波検査自体は受けることができるということでしたが、カウンセリングの予約に空きがなく予約を取れませんでした。
胎児超音波精密検査(胎児ドック)を受ける場合には、妊娠超初期のころから考えて予約を入れる必要があります。
費用に関して
予約が取れると思って費用も聞いていましたので、ご参考までに。
- 初診料:10,000円
- 遺伝子カウンセリング:6,000円(30分~)
- 一般超音波検査:5,000円
- 超音波初期マーカー検査:25,000円
合計:46,000円
でした。
もともとその病院に妊婦検診で通っていれば、妊婦検診のオプションとして選べるため初診料はかからないそうです。
参考までに行こうと思っていた病院はこちら>>北村医院
ネットで調べて、費用1~3万円とありましたが、カウンセリングや初診料諸々込みで5万円弱かかるようでした。費用が気になる場合には、事前に問い合わせたほうがよさそうです。
出生前診断の予約のその後
結局受けようと思っていた内容は予約が取れずに、それ以上病院を調べようとも特別思わなかったので、『胎児超音波精密検査(胎児ドック)』を受けるのは諦めました。
しかし、出生前診断は受けたほうが自分としてはよいという判断をしたので、自分がいま妊婦検診でお世話になっている病院で15週に『クアトロテスト』を受けることにしました。
こちらは通っている病院で予約も取れました。
しかし遺伝子カウンセリングなどもなく、次の検診14週の際に詳細を聞くことになります。
この話は、実際に受けてみてなど引き続き体験談として更新してきたいと思います。
≪後日談≫
クアトロテストを受けました!
クアトロテスト当日のこと>>【出生前診断】15w1dにクアトロテストを受けました
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